上野・清水観音堂所在地: 台東区上野公園内建築年: 寛永8年(1631) 構 造: 木造平屋 特 徴: 小規模ながら京都の清水寺を 模した懸造り様式の建築物 |
上野の山全体を領した寛永寺は、天台僧天海によって造営されましたが、天海は比叡山をこの山に再現するとともに、京都の清水寺をも勧請しました。 清水寺は関西における観音信仰の拠点というべき寺ですが、そこから千手観音像を貰い受け、堂をたてて安置し、清水観音堂と称しました。 戊辰戦争の際には、寛永時の堂宇伽藍の殆どが焼失しましたが、この堂は破壊を免れ、今日まで昔の姿をとどめています。 |
観音堂は当初、現在地より北側の擂鉢山に建てられましたが、 元禄年間に、現在地に移されました 斜面に向かって、京都の清水寺を思わせる舞台がせり出ています 舞台の上からは不忍池が一望され あたかも比叡山から琵琶湖を望み下ろすような構図が評判を呼び 徳川時代から観光の名所とされてきました 広重もこの堂を浮世絵にしています 樹木が葉を落とす冬季には、このように舞台の様子を眺め上げることができます |