2006年2月5日 旧磯野邸ー銅御殿


地下鉄茗荷谷駅の北側に、湯立坂というゆるやかな坂道があります。坂道の西側はかつて教育大のあったところで、現在は放送大学やら公園にかわっていますが、その向かい側に人目に立たぬある屋敷があります。

旧磯野家住宅といって、明治末から大正初めにかけて建てられた和風建築物です。屋根と壁を銅で葺いているため、地元の人びとはこれを銅御殿と呼んできました。

これがなかなか絵になる眺めだというので、描く会では所有者の了解を得て、屋敷の見物がてら、写生会を催すことにしました。




会員の皆さんは、茗荷谷の駅で集合したあと、まず放送大学の屋上に上って、そこから屋敷の全景を見下ろしました。

木が葉を落としているので、建物がくっきりと見えます。

最近、この建物の北側隣接地にマンション計画が持ち上がり、建物への影響が懸念されているとのことです。

屋上のみなさん。この上から眺めおろした構図もなかなか捨てがたいと思われましたが、この日は風が身を切るように冷たく、さすがにここにとどまろうとした人はいなかったようです。

建物の玄関です。主屋とこの玄関を併せ、旧磯野家住宅として国の重要文化財に登録されました。

建物の所有主大谷氏の説明を聞く会員たち。

氏は隣接地のマンションが、敷地いっぱいに建てられる計画になっているので、建物への影響が懸念されると、訴えました。

主屋です。

建材には国産の檜を用い、釘を一切使わぬ伝統工法で組み立てられているとのこと。

建築に7年の歳月を費やしたということです。

立ち上がった当初は、建物は銅の色で、金ぴかに光っていたそうです。

主屋を色々な角度からとらえてみました。

東側から眺めた主屋の塔部分です

これも東側からの眺め
スケッチに余念のない人びと。風の冷たさに、指がかじかむのをガマンしながらのスケッチになりました。




   この日、散人が描いた一枚です
(散人によるコメント)

  


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