旧古河庭園(23×30cm ワットマン 2002年5月)

六義園を出て、本郷通りを北上していくと、駒込の駅を過ぎて、坂を上りきった所に広壮な庭園がある。門の向にコンドルが設計したという洒落た洋館が見える。旧古河庭園である。洋館がある正門の近くは台地の頂に位置しているのだが、敷地は西南に向かって急な斜面になっていて、斜面の下には和風の庭園が広がっている。和洋あわせた庭園の佇まいは独自の趣に満ち、たえず人々を引きつけてやまない。

古河といえば、幕末・維新の動乱期に成り上がり、明治以降政商として
大財閥をなした。足尾銅山の経営を中核としたが、歴史上に悪名高い鉱毒事件が災いしていまだにイメージが芳しくない。だがこの庭園はもともと明治の元勲陸奥宗光の別邸だったところで、次男が古河に養子に出される際持参金代わりに与えられたものである。

この庭園は上中里の駅からも近い。平塚神社の塀に沿った坂を上り切った所に位置する。私が訪れたのはバラの花の盛りの時期で、園内の混雑はもとより、園外にも切符を求める者の行列ができていた。






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