栃木・巴波川(36×26cm ヴェランアルシュ 2006年9月)

栃木市の中心部を流れる巴波川は渡良瀬川の支流である。渡良瀬川が利根川の東遷という事業によって、現在の利根川に付け替えられたのちも、関宿の上流あたりから旧川筋、すなわち現在の江戸川を通じて江戸と結ばれていた。この水利を生かして、栃木は商業都市として発展したのであった。幕末から近代にかけて、北関東有数の物産集積地としての地位を誇った。

そんなことから、栃木市内には往昔の栄華を忍ばせるような、蔵作りの建物が多く残されている。とくに、巴波川沿いには、材木問屋やら、江戸から持ち帰った物産の荷揚げのための蔵やら、物流関係の施設が多く残されている。。

この川は、今では水深が浅くなって、とても荷舟を通すに耐えるとは思われないが、昔はもっと深かったのであろう。堤を歩いていると、絵になる光景をあちこちに見かける。これも、そんな風景のひとつである。川とともに暮らす人々の息吹が伝わってくるようである。





                 

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