漢詩と中国文化 |
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詠懐其三:杜甫を読む |
杜甫の七言絶句「詠懐其三」(壺齋散人注) 群山萬壑赴荊門 群山萬壑荊門に赴く 生長明妃尚有村 明妃を生長す村有り 一去紫台連朔漠 一たび紫台を去って朔漠に連なり 獨留青塚向黄昏 獨り青塚を留めて黄昏に向ふ 畫圖省識春風面 畫圖省識す春風の面 環佩空歸月夜魂 環佩空しく歸る月夜の魂 千載琵琶作胡語 千載琵琶胡語を作す 分明怨恨曲中論 怨恨を分明して曲中に論ず 群山萬壑が荊門に連なっている、ここに王昭君が育ったという村がある、彼女はひとたび紫台を去って西域へ嫁入りし、いまは黄昏の中に青塚を留めるばかり 画工が彼女の顔をわざと醜く描いたのだ、そのため西域に行く運命となって魂だけが帰ってきた、その後千年もの間琵琶は胡の言葉で彼女のことを語り、その恨みをつぶさに歌っているのだ 王昭君の生まれた村について述べる、後出の負薪行と同じテーマを歌ったものといえる。 |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2009-2011 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |