旧近衛師団司令部



旧近衛師団司令部

所在地: 千代田区北の丸公園内
建築年: 明治43年(1910)
設  計: 田村鎮
構  造: 煉瓦造2階建て
特  徴: 日本人の設計になる明治の洋館
      ゴシック風の煉瓦造りの建物






近衛師団とは、天皇及び宮城の警護を目的とする軍隊です。本部を皇居の北の丸に置き、その司令部の建物が現在地に建てられました。設計は旧陸軍技師の田村鎮によるものです。

敗戦とともに近衛師団は解体され、戦後長い間放置されていました。北の丸公園の整備に伴い、昭和38年に解体されることに決定されましたが、戦友会などの努力によって生き延びることとなり、昭和48年以降は国立近代美術館工芸館として活用されています。

昭和47年、国の重要文化財に指定されています。


この建物を舞台にしたドラマが敗戦の日の前後におきています
その様子は「日本で一番長い日」という映画の中で描かれていますので、見た人も多いことでしょう
終戦前夜の8月14日、陸軍省軍務局の畑中中佐らは終戦を阻止しようとして
近衛師団長森中将を殺害し、偽の命令を出して近衛師団を出動させます
彼らは皇居を占拠して玉音盤を奪おうとしますが 目的を達成できないままに鎮圧され
ついに あの歴史的玉音放送が行われたというものです








東京を描く建築遺産INDEX