[HOME]



東京を描く/東京風景1/東京風景2/橋の水彩画/近郊スケッチ/人物画/水彩画
風景写真/建築遺産/庭園/川と橋/東京の祭/年中行事/あひるの絵本
/English



  新港船溜り(F4号 ウォーターフォード 2003年)

新港橋の袂から山下公園の方向へ古い高架橋がかかっているのをご存知だろうか。普段は見過ごしてしまう程目立たないのだが、これがなかなか、渡って面白い橋なのである。もともと汽車道の一部として作られたそうで、今でもレールの遺物らしきものが埋め込まれている。かつては、この陸橋の上を、貨車が煙をはきながら走っていたと思えば、何となくうれしいような気分になるではないか。

夏のある一日風に吹かれながら歩いてみた。眼下に大桟橋やら新港の埠頭の様子やらが一望でき中々よい眺めだ。橋は中程の所で大桟橋の根元を越えるが、丁度そのあたりに差し掛かったとき、真下に中年男女のグループが数名、各々折畳椅子に座り込んでスケッチしている光景を見かけた。私も同好の士として早速下へ降りるや彼らに加わった次第。

その時に私の描いたのがこの絵である。左手に横浜税関の建物を配してみた。この建物は現在修復工事中で、正面からだと全く絵にならないのであるが、後ろ側から見ると、このとおり絵になったのであった。