ホルボーン
Holborn….A classic half timber building on the roadside. Almost every building in London has chimneys on top of the roof, which had been pouring sulphur dioxide into the atmosphere, and after the world war U,these gave rise to a series of dense fogs, the famous London smogs.,

ロンドンの街並を魅力的なものにしている要因のひとつとして、建物の頭上から覗いて見える煙突の存在がある。どの家も必ず煙突を載せているのである。日本の都市では、電信柱の影から家々の屋根にのっかっているテレビアンテナが目に入るくらいだ。アンテナは目障りなばかりだが、煙突は絵になるのである。

とにかく並みの数ではない。これらが一斉に煙を吐き出すとどういうことになるか。五十年代のロンドンがその実験場になった。

冬になると、家々は暖炉で石炭を燃やし、町中の煙突から煙が吐き出された。有害物質を含んだ煙はロンドン名物の霧と混ざり、いわゆるスモッグとなって、ロンドンの町を覆いつくした。

「煙霧は深く咫尺を弁ぜぬ程だ。タクシーは視界を失って歩道を走り、バスは車掌にランタンを照らさせて行手を確保する。人は他人が咳き込む声を聞いて始めて近くに人のいることに気づく。」

これはその様子を紹介した記事である。もちろん今では煙突が煙を吐くことはなく、もっぱら風景に色を添えているのである。







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