中央大橋
形 式: 2経間連続斜張橋
橋 長: 210.7m
橋 幅: 25.0m
架設年月: 平成5年9月
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中央大橋は、架け替え後の相生橋を別にすれば隅田川で最も新しく架けられた橋です。
昭和の末から平成の始めにかけ、日本中がバブルに踊っている最中に架けられたもので、時代の空気を色濃く感じさせる橋です。
橋の左岸にはもと、石川島の造船所が立地していましたが、この跡地に大規模な再開発ビル群を建てる計画が進行し、大川端リバーシティプロジェクトなどともてはやされました。橋は、新たにできた再開発地域を都心に結ぶために作られたものです。
石川島に隣接する佃島は、徳川時代からの街並が残る都内でも稀有の下町地域でしたが、その隣に近代的な超高層ビル群が出現し、そのマンションは億ションなどと呼ばれたものでした。この国の金権崇拝時代の象徴のような事業だったといえます。
隅田川に架かる橋の多くは、震災復興計画を貫いた古典的な重厚さというものを感じさせるのですが、この橋は、一種独特な超時代性を感じさせます。
あのロンドンの橋でさえ、ミレニアムブリッジと称して風変わりなものが現れるくらいですから、東京でこのような橋が現れるのは不思議ではありません。
なお、この橋の橋台には、パリのシラク市長から送られたメッセンジャーボーイの像がすえつけられています。
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