四方山話に興じる男たち
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古今亭で新年会


四方山話の会の連中と平成卅一年度の新年会を催した。場所は例によって新橋の鳥料理屋古今亭、会する者は小生の外、越、浦、石、栗、梶、小、岩、六谷の計九名。この他三人が参加予定だったが、急な事情で来られないことになったそうだ。

今宵のレポーターは越子。彼の生業である広告のことについて話してくれるというので、期待したところ、彼がいうには、自分はこの業界では希少な人材として知られているので、自分の発言はすぐ知れ渡ってしまう。だから今宵の自分の発言は是非オフレコに願いたい、と。そう言われて、どんなにか面白い話を聞かせてもらえるかと改めて期待した次第だが、彼が話した事柄というのは、大学の教養課程の授業を思わせるような、ごくありふれたものだったので、聊か拍子抜けしたところだ。

そんなわけで、越子の話した内容については何も書くことはない。ただ、越子の話が終わった後で、日本の広告の現状をめぐって、さまざまな意見のやりとりがなされたのであるが、その議論の中で最も白熱したのは、現下の安倍政権による世論操作が、広告のノウハウを最大限に活用しているのではないかというものだった。たしかに安倍政権は印象操作がうまい、という意見もあれば、反対に安部政権はただ強引なだけで、ソフィスティケートされた世論操作が下手だという意見もあった。

小生は、安倍晋三総理を「アベちゃん」といいながら、彼の世論操作の巧みさを褒めたのであったが、そうした小生の「アベちゃん」に対するなれなれしさが気に食わんと、六谷子などは厳しい顔をしたのであった。

栗子は例によって部屋全体に響き渡る大音量の声で以て、色々人の興味を引きそうなことを言ったが、その場では感心して聞いていたものの、今となっては彼がどのようなことを言ったか、再現できないのが残念だ。

その栗子が、四方山話の会の連中と学生時代に親しくしていた新子の現状について報告した。新子は今年の年賀状に、いまにも死にそうなことを書いていたので、大いに心配したのだったが、彼と直接電話で話したところでは、いまにも死ぬような様子ではなかったということだった。ただ、病気がかなり進行していて、今すぐは死なないまでも、予後はあまり明るくはないようである。

こんな具合で、今宵はあまり息があがらなかった次第だが、次回には是非七谷子に参加してもらって、世界情勢の一端なりとも聞かせてもらおうではないかということになった。

なお、散会後新橋駅へ向かう途次小子と雑談した折に、彼今年はロシア旅行をするつもりだと聞いた。ロシアへは過去に行ったことがあるのかいと聞くと、いや初めてだという。それも個人旅行だということらしいから、ロシアでは色々不快な目にあう恐れがあるので、事前に十分研究しておいた方がよろしいと忠告した次第だ。何だったら小生たちの体験を聞かせてやろう、と。



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