神楽坂・石段のある小路(38×28cm アルシュ 2004年9月)

「東京を描く市民の会」の月例大会に初めて参加して、神楽坂のスケッチに赴いたのは2004年9月26日。地元の人たちの親切な案内で街の中を一周した後、参加者の皆さんはそれぞれ思い思いに気に入った景色をスケッチした。私の描いたのは、毘沙門天からすこし坂を下った裏側の路地の光景である。案内されてここを通りがかったとき、これは絵になる眺めだと直感し、散策を終えるやすぐさま舞い戻ったのであった。

幅の狭い石段に沿って和風の茶屋と洋風のクラブが向い立ち、独特の景観を醸し出している。前回ひとりでこの地を訪れた際は、毘沙門天の向側にある路地群を巡り歩いたのであったが、地元の人によれば古い料亭など神楽坂らしさを感じさせるものは、毘沙門天側の路地に多いという。

神楽坂は震災に焼け残ったことで大正から昭和にかけ新遊郭街として大いに繁栄したが、先の戦災ではきれいに焼けてしまい、その後は世の中の動きから取り残されたような状態が続いた由。だがそれが却って幸いしてレトロな雰囲気の街並みを今に留めているとのことである。




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