神楽坂付近のレストラン(26×36cm ヴェランアルシュ 2004年7月)

神楽坂の坂上は標高二十数メートルというから小高い丘のようなものである。丘の東麓から北にかけては神田川が流れているので、道はそこに向って下っていく。神楽坂を歩いた後神田川に架かる橋を眺めようと思い、いくつかある坂道のひとつを歩いている途中、絵にあるような光景を見かけた。周囲の古い街並みに似合わず、フランス国旗が飾ってあったりして、場違いなながらも、絵になるものを感じたのである。

レストランは中央の小さな路地の奥にあるらしく、中年男女のグループが一人一人吸い込まれるように入っていった。何かの会の帰りだろうか。それともこれから食事をしながらの会があるのだろうか。

路地を更に歩き続け、赤城神社の裏手に回ると、そそり立つような崖が現れる。荷風日和下駄の一節に、東京の風景の大きな要素として崖をあげているが、東京は起伏に富んだ坂道の多い地形だけに、切り立った崖も珍しくないのであろう。ちなみにこの崖は、砂防法による急傾斜地の指定を受けているそうである。




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