表参道の欅並木(35×28cm ヴェランアルシュ 2004年11月)

表参道の欅並木は東京の街路樹の象徴のような存在だ。この道が作られたのは神宮の森の造営と同じく大正九年、その時に欅が植えられたというから、以来八十年以上もたつ。いまや高く伸びた太い幹から無数の枝を伸ばし、幅の広い街路に沿って、夏には涼しげな緑陰をもたらし、秋には鮮やかに色づいた帯状の雲が道幅いっぱいに広がる。

この並木がシンボルとなって、表参道には都内でも有数の洒落た街並が形成された。アパレルやオートクチュールなどファッション関連の企業も多く立地する。垢抜けた雰囲気を求めて集まってくる人も多い。だが人の集中は欅にとっては必ずしもよいことではないらしく、クリスマスの季節には幹に電飾を巻きつけられたりして、災難に会うこともある。

絵は原宿の駅を出て明治通りへ下る道のスタート地点近くの風景を描いたもの。色づいた欅の葉が道沿いの建物に明るい影を落とし、人々が屈託なさそうに歩いている。いかにも絵になる眺めだ。欅の葉の色と背景にある公孫樹の黄色とのコントラストが見る者に強い印象をもたらす。




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