水彩で描く東京風景
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両国公会堂:水彩画・東京風景



両国公会堂(25×34cm ヴェランアルシュ 2005年2月)


国技館の北側にちょっとした日本庭園がある。旧安田庭園という。隅田川の潮位を利用した汐入の庭園として、元禄時代下野足利の小大名本庄因幡守によってつくられた。その名の通り、隅田川の水をとりこみ、川の満ち干にともなって、水面の表情を変える。いまでも、地元の墨田区が予算を割いて、この工夫を生かし続けているということだ。

庭園の中には絵にあるようなクラシックな建物が立っている。これは、明治年間にこの庭園を買収した安田財閥が建てた施設で、東京市が寄贈を受けて後は両国公会堂として、長らく剣劇や喉自慢大会の会場となってきた。今では外に立派な施設がたくさんできたので、大規模なショーが催されることはないようだが、地元の区長さんはこれを大いに愛し、職員を集合せしめては、訓示を垂れているということである

冬の一日庭園を訪れると、お年寄りや子どもたちがのんびりと散策している姿が目に付いた。外の大庭園と異なり無料で公開しているので、人々が多く立寄るのだろう。。




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