永代橋(25×35cm 2005年4月)

永代橋が始めて架けられたのは元禄年間のこと、明暦の大火を契機に江戸の都市改造が進み、時代が大きく転換しようとする頃だった。この橋ができたことによって、深川は日本橋地区と直接繋がり、佐賀町を始めとして、新しい産業とそれに結びついた町人文化が発展する。深川の象徴である富岡八幡の祭は、永代橋の両側を行きつ戻りつすることで、深川の江戸への結びつきを強調して見せた。文化4年(1804)には、祭り見物に繰り出した群集の重みで落橋する事件がおきている。

現在の永代橋は、震災復興事業の目玉として大正15年に架けられた。当時は隅田川の第一橋梁として、いわば帝都の門としての象徴的な意味合いを持っていたから、デザインには工夫が凝らされた。

この橋はどの角度から見ても絵になる。特に正面から見るとアーチが強調され、勇壮さを感じさせる。また下からの構図も捨てがたい。この絵は、隅田川のテラスに降り立って、そこから見上げるようにして描いたものだ。






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