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深川散歩:東京風景写真




深川は、徳川時代の昔から江戸市中の下町としてはもっとも庶民的な町でした。元禄時代以降、新開地として出発したこの町は、神田や日本橋の延長上に広がる第二の下町として、木場衆に代表されるような職人の町として、江戸の産業を底辺で支える町であったといえます。

明治以降も、木場や町工場が集積する小工業の町として、庶民的なイメージを保ち続け、縦横に張り巡った運河の合間に、独自の雰囲気を醸していました。

震災、戦災と二度にわたる破壊があったために、かつてみられた街のたたずまいは大部分消えてしまいましたが、そこに住み続ける人々の心意気によって、昔ながらの町の風格というようなものは、いまだに感ずることができるのです。

小生は、見た目にはぶっきらぼうで、何の特徴も感じられないようなこの深川の町に対して、一種独特の親近感を覚えます。道路沿いの建物群には、人の目を驚かすような派手な見てくれはないのですが、そこにただよう街の空気に、人の心を和ますような暖かさを感じるのです。  (2005年4月)


清澄白河清澄通り清澄庭園小名木川周辺清洲橋から新大橋




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